自店で販売もしておりますので、高く買い取る事ができます。古本の出張買取りならお任せください。

 

 

 

店主、橘です。

最近ではメルカリなどのアプリの普及で、個人でネット販売する事が簡単になってきました。

フリマ感覚で、誰でも、簡単に販売や購入がきでる世の中になってきて、

非常に便利であると同時に、ネット販売ならではのトラブルも多いかと思います。

 

当店でも、直接買取りをし、ネット販売にて直接販売しておりますので、

多少なりともネット販売のノウハウを持っています。

 

今回は古本のネット販売に特化したお話をしたいと思います。

たまにはマジメなブログも書きますね(笑)

 

通常、書籍というのは、ISBNを使って識別しています。

ISBNとは、国際標準図書番号とも言われ、世界共通で書籍を特定するための番号です。

もっとわかりやすく言うと、本の裏面についているバーコードの番号の事です。

 

 

こんな感じのバーコードは誰でも見たことあると思います。

この番号は、違う本であれば番号が違います。

同じ番号であるという事は、同じ書籍である、という事です。

 

また、同じ書籍でも版が異なるとISBNも変わります。

例えば、最近10年ぶりに出版された広辞苑の第七版ですが、

当然、広辞苑の第六版とはISBNは異なる番号です。

 

実は例外があります。

 

皆さん一度は見たことがあるかもしれませんが、

岩波文庫をご存知でしょうか。

 

 

この岩波文庫ですが、

あまり知られていないかもしれませんが、

同じISBNの番号で異なる商品のものがあるのです。

もちろんこれは、出版ルールとしてはNGな事です。

 

例えばこの『森の生活』

 

 

裏面のISBNは『400323071ｘ』です。

 

 

 

試しにこのISBNをAmazonで検索してみてください。

検索結果はこのようになります。

 

 

 

 

 

表紙カバーのデザインが異なっています。

本の内容が同じで表紙カバーのデザインが異なる事はよくあるのでこれはセーフです。

 

問題は、翻訳者の名前に注目してください。

上の写真の書籍の翻訳は『神吉三郎』であるのに対し、

下の写真の検索結果の書籍は『飯田実』であるという事。

 

これは、新訳版であり、全くの別書籍と言っていいはずです。

しかし同じISBNが使われています。

 

岩波文庫は他にもジョンロックの『市民政府論』が、

同じISBNで『完訳　統治二論』として出版されていたり。

 

岩波さんが同じISBNを使いまわしているんですね。

 

昔の古本屋さんは、本棚に本が並べてあり、

購入者は直接お店に出向いて手に取って購入する事が普通でした。

なので特に問題はなかったのかもしれません。

 

しかしネットが普及し、ネット販売が主流になってきている現代、

このISBNで書籍を管理している古本屋さんが非常に多いのが現状ですが、

そのため、飯田実の森の生活(新訳版)をネットで注文したはずなのに、

神吉三郎の森の生活(旧訳版)が届いたり、その逆が届いたり・・・と、

そのような問題が起こる可能性が十分にあります。

 

古本屋さんであれば、誰でも知っていることですが、

今から古本屋を始めたいという方や、

フリマアプリで岩波文庫を売りますという方、

日頃から岩波文庫を愛読しています、という方はご注意ください♪

 

以上、マジメなブログでした！